【横浜遺構探訪】横浜船渠株式会社のエアー・コンプレッサー~みなとみらいは造船所だった!?
みなとみらいの中心に位置する日本丸メモリアルパークの入り口付近の歩道脇。
こんななんでもないところにひっそりと、そして重厚な威圧感で佇んでいる大きな2基の鉄の塊をご存じでしょうか?
これは横浜船渠株式会社(後の三菱重工業横浜造船所)で実際に使われていたエアー・コンプレッサーです。
「新橋駅の機関車か!?」と思わせるほどの圧倒的な存在感がありながら、普段はあまり人目に付いていないという不思議な存在です。
今回はみなとみらいのモニュメントの中でも異彩を放っているこのエアー・コンプレッサーに焦点を当てたいと思います。
横浜船渠株式会社のエアー・コンプレッサー
Google Map
■最寄り駅:みなとみらい線『みなとみらい駅』から徒歩5分
JR根岸線線『桜木町駅(東口)』から徒歩10分
■営業時間:-
日本丸メモリアルパークの入り口付近に突如として現れる黒い鉄の塊があります。
それが横浜船渠株式会社(後の三菱重工業横浜造船所)で実際に使われていた「エアー・コンプレッサー」です。
エアー・コンプレッサーとはその名の通り、空気を圧縮して、高い圧力の空気を作り出す機械です。
これは実際に造船所で使われていたものですね。
エアー・コンプレッサー(空気圧縮機)は、空気を吸い込み圧縮して、高い圧力の空気をつくり送り出す機械です。このエアー・コンプレッサーは、横浜船渠(せんきょ)(後の三菱重工業(株)横浜造船所)が造船事業に進出する際にアメリカから購入したものです。造船所がここから移転するまでの約65年間、造船や船の修理に使うさまざまな機械や工具を動かすために、必要な圧縮空気を送り続けました。横浜の造船の歴史を物語る貴重な資料です。
ほんと大きな大砲のようですよね。
最初見たときは機関車の展示か?と思ったほどです。
しかもこれが近い距離に2基もあるのですから驚きです。
なぜこんな場所にこんなものがあるかと言えば、みなとみらいには元々造船所があったというのは有名な話ですよね。
ランドマークタワー横のドックヤードガーデンは、造船所のドック跡に作られています。
横浜の歴史を物語る貴重な資料ですよね。
このさびた感じがロマンを感じさせます。
よくみると異彩を放つ重厚な存在感なのですが、あまり人通りが多くない場所にあるせいか、立ち止まって見ている人は多くありません。
みなとみらいは海辺の港町というイメージが強いかもしれませんが、造船所からスタートしているという歴史を思い起こさせてくれます。
こうした歴史もみなとみらいの魅力ですよね。
みなとみらいにはこのエアー・コンプレッサーの他にもたくさんの船や造船所に関わる遺構が残っています。
きらびやかな建物や海だけでなく、こうした遺構にも注目してみると、さらにみなとみらいが好きになりますよ!