【横浜遺構探訪】二代目横浜駅基礎等遺構~住宅街に突如現れる朽ちた煉瓦に思いを馳せる
横浜の遺構を巡る旅、今回は赤レンガパーク内にある二代目横浜駅の基礎遺構です。
現在のみんなが知ってる横浜駅は三代目であるというのは有名な話。そして初代横浜駅は現在のJR桜木町駅にあったというのもまあまあ有名な話。
ん?じゃあ二代目横浜駅は?
実は二代目横浜駅は大正4年(1915年)8月15日に開業後、大正12年9月1日に関東大震災で焼失。わずか8年しか存在しなかった「幻の駅」と呼ばれています。
そしてその遺構が市営地下鉄ブルーライン線「高島町駅」近くにある高島町交差点すぐ側にある、マンション内に残っているのです。
それでは住宅街に突如現れる朽ちた煉瓦に2代目横浜駅への思いを馳せる旅に出かけましょう。
今回は二代目横浜駅の基礎遺構をレポートします。
二代目横浜駅の基礎等遺構
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■最寄り駅:市営地下鉄ブルーライン線『高島町駅』から徒歩2分
『横浜駅(東口)』から徒歩8分
■営業時間:-
二代目横浜駅の基礎遺構があるのは、地下鉄ブルーラインの高島町駅から歩いてすぐ側にある高島町交差点のそばにあります。
初めて来た人にとっては「は?こんなところにあるの?」というくらい見つけにくいので注意が必要です。
高島町の交差点。
奥に見える茶色と白のマンションの入り口付近に二代目横浜駅の遺構はあります。
というよりもマンションの敷地内ですね。
マンションの前はちょっとした広場になっています。
右手に公衆トイレがありますが、これはちょっと前までこの近くに東横線の高島町駅があった名残ですね。
二代目横浜駅の遺構はこの奥にあるんですが、トイレの右手から回り込んで行く形になります。
えっマンションの敷地内に入っていくの?と思いますが、公開されているので大丈夫です。
ちなみにこのマンションの床のレンガ模様は、二代目横浜駅の駅舎の部屋の仕切りの位置を表しているそうですよ。(公開されている基礎部分の遺構は駅舎のほんの一部です)
奥に進むと案内版があります。案内版には以下のように記載されています。
二代目横浜駅は大正四年八月十五日に開業され、大正十二年九月一日関東大震災のため焼失した。
わずか八年という短命で、半ば「幻の駅」といわれている。この遺構は駅舎の基礎部分にあたる。
また、横浜共同電燈会社裏高島発電所の第二海水引入口の遺構もあり、二つの歴史上貴重な遺構が重なった珍しい遺構である。
なかなか立派な駅だったんですね。
東京駅にも引けを取りません。
さて公開されている遺構を見てみましょう。
マンションの敷地内にこんなスペースがあるなんて、普通に歩いていただけじゃ気づかないですね。
そして基礎部分のレンガがむき出しで公開されています。
朽ちた煉瓦がそれっぽいですね。
二代目横浜駅がここにあったのか・・・と当時に思いを馳せます。
もちろんこの一部分だけでは、巨大な駅舎そのものを想像することはなかなか難しいですけどね。
奥にはなにやら厳重にガラスで守られたエリアがあります。(曇っててほぼ中は見えませんが・・・)
これは二代目横浜駅よりさらに前に横浜共同電燈会社裏高島発電所の第二海水引入口の遺構なんだそうです。
そういえば説明文にそんなこと書いてましたね。
いまの横浜駅はほんとうにターミナル駅といった感じで発展していますが、その前には初代、二代目と歴史があるんですよね。
こういう遺構を残してくれることで、現在を生きる私たちもそれを肌で感じることができます。
たまにはこうした建物の歴史を訪ねたいものです。
まとめ
今回は二代目横浜駅の基礎遺構を訪ねました。
住宅街にぽつんと存在している駅舎基礎部分の遺構は間近で見ることができて、歴史好きにはなかなか楽しめる場所です。
公開されている基礎は駅舎のほんの一部分だけなので、当時の様子を想像するのは難しいですが、歴史の移り変わりをダイレクトに感じられる場所になっています。
ぜひ訪れてみてください。