【横浜遺構探訪】旧税関事務所遺構~朽ちた煉瓦と茂る緑の共演にロマンを感じる場所
横浜の遺構を巡る旅、今回は赤レンガパーク内にある旧税関事務所遺構です。
「旧税関事務所(右突堤中央事務所)」は、大正3年(1914)5月に建設され、船舶の係留、貨物の取扱い等の事務を行っていました。
レンガ造りスレートぶき、3階建てゴシック様式の美しい建物でしたが、関東大震災により倒壊し、基礎部分のみ現存する形になっています。
現在は赤レンガパーク内の花壇として再利用されています。
朽ちた煉瓦と生い茂る緑の共演は美しい廃墟のロマンを感じることができます。
今回は旧税関事務所遺構をレポートします。
旧税関事務所遺構
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■最寄り駅:みなとみらい線『日本大通り駅(県庁口)』から徒歩10分
JR根岸線線『桜木町駅(東口)』から徒歩17分
■営業時間:-
旧税関事務所は、明治後期から大正初期にかけて赤レンガ倉庫やハンマーヘッドクレーンなどと共に新港ふ頭に作られた港湾施設の一つです。
レンガ造りスレートぶき、3階建てゴシック様式の美しい建物で、竣工時にはガラス張りの天井ホールがあり、ガス暖房や白熱電灯も備えられるなど、当時としては最新鋭の建築でした。
ほんとこの時代のレンガ造りの建物は美しいですよね。
明治・大正時代のロマンというか、古き良き時代の象徴のような存在です。
しかし、大正12年(1923)9月1日に発生した関東大震災により、旧税関事務所も床や屋根が焼失してしまいます。
わずか9年という短い期間だけ建っていたことになります。
そしてその後は復旧されることなく、埋め戻され、荷さばき用地として使われていましたが、赤レンガパークの整備の際に基礎部分の遺構が発見され、現在は赤レンガパーク内の花壇として利用されています。
レンガ造りの基礎部分を花壇に利用するなんて、すごい発想ですよね。
実際、朽ちた煉瓦と生い茂る緑の共演は素晴らしいです。
実際に旧税関事務所遺構を見てきた
旧税関事務所遺構は赤レンガパーク内の線路跡がある近くにあります。
近くには旧横浜港駅のプラットホーム跡も残っています。
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赤レンガパークと言えば赤レンガ倉庫と併せてみなとみらいでも有名な賑わいスポットですが、そこに突然ぽつんと旧税関事務所遺構は存在しています。
RPGのゲーム世界でしか見たことのないような光景が目の前に広がります。
朽ちた煉瓦と生い茂る緑の共演がなんとも哀愁感の中にもすがすがしさを感じます。
ここに来てまっさきに思い浮かんだのが芭蕉の句です。
夏草や兵どもが夢の跡
ちょっとこの遺構とは状況が違いますが、雰囲気はぴったりです。
当時、ここは夢を持つ若者たちで賑わっていたんだろうなということが想起されて、いまの美しい眺めにより一層の味わいが増してきます。
赤煉瓦ってなんでこんなにロマンがあるんでしょうか。
いまのコンクリートとは全然違った趣がありますよね。
こんなに明治大正期の歴史遺構を間近に感じられるのはなかなかないですよ。
ああ、こういう感じのマイホームほしいな・・・笑
まとめ
今回は赤れんがパークにある旧税関事務所遺構を訪ねました。
旧税関事務所遺構は、朽ちた赤煉瓦と生い茂る緑の共演が美しい歴史遺構でした。
明治大正期のロマンを感じたい方にはおすすめのスポットですね!!
ぜひ訪れてみてください。